2013年4月10日水曜日

[CGWORLD 2012]“3D映像の盛衰とこれから”が語られた大口孝之氏の講演「3D世紀 立体映画の100年」をレ

。  なかでも頑張っていたのがサンヨーで,1993年に裸眼3Dディスプレイを発売,高度な工夫がなされた製品を多数送り出している。しかし機材があっても「それで何を見るのか」というコンテンツの問題は解決されることなく,結局,コンテンツ供給がないということから事業としては失敗に終わる。  続いてシャープが2002年,携帯電話に3D液晶を搭載。ノートPCなどにも搭載していくが,売れ行きは芳しくなく,2006年には一度撤退する。が,後にスマートフォンで再登場したほか,3DSの裸眼3Dパネルはシャープ製ではないかと見る向きもある。 ■偏光フィルター  偏光フィルター方式は,右目用の画像と左目用の画像を一度に投影し,これを偏光メガネを用いて左右に分離するという方式だ。  偏光フィルターを実用化したのはエドウィン?ランド氏で,彼はポラロイド社の創業者でもある。1929年に開発されたこの偏向フィルターを利用した立体映画は,1939年のニューヨーク万博で上映されている。  偏向フィルターを使った3D映画は,1950年にアメリカでテレビの普及が急速に進んだことにより,ハリウッドが危機感を抱いたことによって注目を浴びる(ラジオの普及時と同じ理屈だ)。だがこのブームは,1953年から1954年上半期で事実上終わってしまった。理由は機械的なものから風評被害までとさまざまだが,ここでもやはり作品が立体効果に依存し過ぎていたり,3Dであることが鑑賞の邪魔になったりという本末転倒が起きていたと大口氏は指摘する。またなにより,同時期にワイドスクリーンが大きな成功を収めたことが,3D映画にトドメを刺すことになったという。 繰り返される3D映画ブーム  さて,さまざまな方式が現れては消えていった3D映画の歴史だが,ワイドスクリーンに押され,かつ映画産業全体が衰退し始めたことによって絶滅しかかったところを救ったのが3Dポルノ映画であったという。  これによって1970年台を乗り切った3D映画は,1980年から第2次のブームに突入する。70年台中葉に成熟した家庭用ビデオ(VHSやベータ)において,FF11 RMT,3D映画がリリースされるようになったのである。  しかしこの試みは,機械的な問題(家庭によって色がバラバラで,かつコンポジット信号だったため,立体視がうまくいかないケースが頻出した)に直面,商業的には失敗する,rmt。  代わって出現したのが,当時普及を始めていたケーブルテレビで3D映画を提供するという方向性である
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[E3 2012]どこまでもリアルにこだわるミリタリーシミュレーション「ARMA 3」の初公開プレイアブルデモ

 E3 2012のエキスポ会場において,FPSファンの期待がかかるBohemia Interactiveのミリタリーシミュレーション,「」のプレイアブルデモが展示された。2013年前半にリリースされる予定の本作だが,プレイアブルな状態で公開されるのは初めてのことだ。  ARMA 3は,ギリシャにあるリムノス島とストラティス島の2島の衛星データを利用し,海洋までを含めた900平方kmにも及ぶ広大な世界が描かれている。リアリズムに忠実なBohemia Interactiveらしく,実際の現地取材を行って,セイヨウキョウチクトウのような植生物まで丹念に再現している。プレイヤーは,この広大なオープンワールド環境で軍事的なミッションをこなしていくことになる。  今回のデモで紹介されたのは,まずチュートリアルに利用されると思われる,Camp Maxellという名称の駐屯地にある射撃訓練場だ。ここではポップアップしてくる人型の的を狙って撃つだけだが,強力なライフルであるGM6 Lynxなど,さまざまな悚蚶盲扦毪瑜Δ摔胜盲皮い俊%钎獾5闭撙祥_発チームの闵丐韦长坤铯辘颍P者に聞いてほしかったらしい。  それよりも筆者が気になったのは,背中を地面につける格好で前に向かって撃つといった,本作でさらに細かくなったキャラクターの動作だ。ARMAの世界はダメージに対してもシビアで,プレイヤーキャラクターは何度も銚膜蚴埭堡胜樯婴婴毪长趣悉扦胜い韦牵长Δ筏孔藙荪靴咯`ンの強化は大歓迎といったところだろう,ドラゴンクエスト10 RMT。  装甲車に乗るデモでは,プレイヤーキャラクターがハンドルに手をかけるところから,首を振って操縦室の細かい作動をチェックするといったところまで,新たなフィーチャーも確認できる。NVIDIAのPhysXをサポートすることで,道路から離れて岩場に乗り上げたときの表現なども味わい深いものに仕上がっている。  ドライバーとガンナーの入れ替わりも可能で,ガンナーとなったプレイヤーはレーダーで周囲の敵を察知し,赤外線カメラでズームインして敵を狙撃するといった行動が可能。本作から新たに取り入れられた水中マップでは,SDVという1人乗りの潜水艦のようなもので敵に近付き,そこから船外に出てゆっくりと敵に近付き,沈没船付近にいたダイビングスーツ姿の敵とやり合うというシーンも確認もできた。  完成までにはまだまだ時間のかかりそうな雰囲気もあるものの,PCならではのハイレベルなグラフィックスとともに,高度な戦術やスキルを必要とするシビアなゲーム性が堪能できる,本格的なミリタリーシューティングゲームになるのは間違いない,FF14 RMT。マルチプレイモードに大きな変更はなさそうだが,PCゲーマーにとっては完成が楽しみな作品の1つであろう。
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2013年4月7日日曜日

連載「PCゲームを持ち出そう!」。第31回はNDS用アクションゲーム「Assassins Creed Altairs Chronicles

 PCゲームと関連のあるNintendo DS/PlayStation Portable用タイトルを紹介していく連載,DQ10 RMT。31回めとなる今回紹介するのは,Nintendo DS(以下,NDS)用アクションゲーム(以下,Altair's Chronicles)だ。  なお,Altair's Chroniclesは日本国内では正規に販売されていないため,入手するには,海外ゲームを取り扱う販売店で並行輸入品を購入する必要がある。  編集部で試した限りでは,本作は国内版のNDSでも動作したが,編集部および任天堂では国内版NDSでの動作を保証しかねるので,その点はあらかじめご了承を。また本作は海外版のソフトであり,ゲーム画面や各種メッセージ,マニュアルなどはすべて英語なので,その点にも注意してほしい。 あの「Assassin's Creed」がNDSに!  Altair's Chroniclesは,日本国内では2007年11月29日にXbox 360版が発売された,「アサシン クリード」(原題 Assassin's Creed)をNDS向けにアレンジした作品。ように,北米とヨーロッパ地域では,が3月に発売予定となっており,リリースを首を長くして待っている読者も多いと思う。  なお,ro rmt,Xbox 360版については,の連載「極私的コンシューマゲームセレクション」のに詳しいので,参考にしてほしい。  Altair's Chroniclesの開発元であるGameloftは携帯電話用のゲームメーカーとしても知られており,日本では同社の日本法人がゲーム配信サービスを行っている。2007年11月26日から携帯電話版(!)のAssassin's Creedが配信されているので(),すでにそちらを楽しんでいる人もいるだろう。  ちなみに私はプリペイド方式の携帯電話を使っているのだが,最近は更新しておらず,受信専用と化している(電話がかかってくることすらほとんどないが,さびしくなんか全然ない)。何世代も前の端末なので,携帯電話版Assassin's Creedが動くはずもなく,遊びたくてもできなかったのは,ここだけの秘密だ。  前置きが長くなってしまったが,Altair's Chroniclesのゲーム内容を紹介しよう。  本作は,携帯電話版と同様,左右スクロール型の比較的シンプルなアクションゲームにアレンジされている。屋根から屋根へと飛び移ったり,アイテムを駆使してトラップから逃れたり,行く手をふさぐ敵を倒したりしつつ,右へ左へと進んでいくのだ
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稲船敬二氏は,今何を考え,何を目指し,どこへ向かっていくのか離脱から5か月。氏の現在の活動を聞いて

。それで今は,そのコンセプトを実行に移すために,どういう人と会わなければいけないのか,どの業界の人と会わないといけないのかを詰めているところです。 どこでゲームを作っても,「稲船」が作れば日本のゲームなんです :  カプコンとは違う場所からゲーム業界を見て,コンセプトシートを作ったり,いろいろな人と話をする中で,何か新しく気がついたこととかはありますか? 稲船氏:  そうですね……。カプコン時代には社内から見えるゲーム業界への危機感というものがありましたが,いろいろなゲーム業界の人とお会いして話を聞いてみると,その危機感のとらえ方が微妙に違ってました。ここが興味深かったですね。 :  どんな違いでしょう。 稲船氏:  日本のゲーム業界は,世界で売れる作品を作らないと生き残れないという,危機感の根本は一緒なんです。でも,その生き残りの方法だったり,スピード感,アプローチの違いが微妙に違っているんです。  それぞれの経営者が,それぞれの危機感を持っていて,何かをしなきゃと思っているんですよ。でも,その何かに対するアプローチを迷っている人が多いと感じます。それについて,何か僕が助言できることもあるかもしれないと思って,いろいろと話をさせてもらっています,rmt。 :  お話を聞いている限り,すでにかなりの人と会っている雰囲気ですね。 稲船氏:  ゲーム業界については,お付き合いがなくてお会いできていない人もいますが,8?9割のパブリッシャさんとお話をさせていただいています。もちろん“お話”ですよ,”お話”。 :  怪しいなぁ……。 稲船氏:  いやホントに(笑)。また「稲船が変な例え話してるよ」って言われそうですけど,野球に例えると,それぞれ球団のカラーみたいなものがあって,誰と話しても本当に面白いです。 :  それは,パブリッシャごとの魅力ということですか? 稲船氏:  そうです。みんな魅力的ですよ。もし自分が複数いれば,全部と仕事したいくらいです。 :  では改めて……。いろいろな人とお会いしたなかで,今まで稲船さんが気がついていなかった,見ようとしていなかった部分で,今のゲーム業界の良いところ,悪いところについて,新しい発見はありましたか。 稲船氏:  いままさにそれを探している最中なんですけど,残念なことに「良いところ」はまだ見えてきていません。  でも最大の発見は,カプコンで危機感を持ってたのは,DQ10 RMT,ある意味僕だけでしたが,外に出てみると,同じくらい真剣に悩んでいる人が,ちゃんとたくさんいるんだと分かったことです
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2013年4月5日金曜日

谷山紀章さん,内田夕夜さんらがゲームのアナザーストーリーを熱演。「ネオロマンス♥フェスタ 金

 2012年11月24日,コーエーの女性向け恋愛ゲームブランド「ネオロマンス」のファン向けイベント「ネオロマンス♥フェスタ 金色のコルダ Featuring神南高校」が神奈川県民ホールにて行われた。  「ネオロマンス」の中でも屈指の人気を誇る「金色のコルダ」をフィーチャーした本イベントでは,ゲームに出演している声優陣が,ドラマ,トーク,ライブなどを披露して観客を魅了。約3時間があっという間に過ぎ去る中身の濃い内容で届けられた。なお,本イベントは昼と夜の2回公演となっていたが,ここでは夜公演の模様をお届けしよう。 ■出演者(敬称略) 谷山紀章(柦鹎?月森 蓮 役) 石川英郎(土岐蓬生?金澤紘人 役) 内田夕夜(榊 大地?吉羅暁彦 役) 水橋かおり(水嶋悠人?リリ 役) 伊藤健太郎(八木沢雪広,FF11 RMT?土浦梁太郎 役) [声の出演] 細谷佳正(芹沢 睦 役) [ヴァイオリン演奏] 室屋光一郎(ヴィオラも担当) 森本安弘 [ピアノ演奏] 伊藤郁馬 [司会]久遠 一 [アシスタント]Sori、Kan(アンフィニ)  本公演のメインとなっていたのが,ドラマ「夢へ続くステージ」。「金色のコルダ3」で,主人公が通う星奏学院のライバル校として登場する神南高校のキャラクターをフィーチャーしているのが見どころとなっていた,ドラクエ10 RMT。  舞台は「金色のコルダ3」で描かれた「全国学生音楽コンクール」からしばらく後のこと。神南高校の柦鹎?/strong>,土岐蓬生,芹沢 睦はライブを開催するため,コンクールが行われた横浜を訪れるが,そこで星奏学院をはじめとする他校の生徒と再会し,柦黏埭吮Г炒螭蕢簸瑜欷搿趣いΕ攻醛`リーだ。  ところどころに笑いをちりばめつつも,生徒同士の友情や対立などをメインに据えたそのシナリオは,観客に訴えかけるメッセージ性の高さがあり,非常に見応えのあるものになっていた。  出演陣の熱演ぶりもすばらしく,蓬生が千秋を殴ってまで家族の大切さを訴えるシーンでは,石川さんと谷山さんが会場が静まりかえるほどの熱演を披露。筆者も思わずメモを止め見入ってしまったほどだった。もちろんシリアスなシーンだけではなく,ユーモア溢れるシーンもあり。とくに,伊藤さん演じる謎のケニア人キャラクター「ジョモ」のはっちゃけぶりには,手を叩いて爆笑する来場者もいたほどだった。  また本公演では,モバゲーにてサービス中の「100万人の金色のコルダ」(
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秋葉原のDJバー「MOGRA」から公式アルバムが登場。メロウ&ハードな70分_2

?スペースにて、午後8時より「MOGRA MIX VOL.1」リリースイベントと銘打ってDJ WILDPARTYとMOGRA店長のD-YAMAによるトーク&DJを開催。フリーのイベントですが、参加の詳細はタワーレコードHP等でご確認ください。 ■コンピレーション 『MOGRA MIX VOL.1  mixed by DJ WILDPARTY』 3月14日発売 TOCP-64404 定価2,300円 【収録曲】 01 柴咲コウ / 無形スピリット ドラマ『LADY?最後の犯罪プロファイル?』主題歌 02 ニルギリス / SHINY SHINY (livetune Remix) アニメ『Deadman Wonderland』主題歌のリミックス 03 DJ KAWASAKI / Paradise feat,DQ10 RMT. COMA-CHI 04 Digitalism / Blitz 05 TeddyLoid / Fly Awayアニメ『Panty and Stocking with Garterbelt』テーマ 06 baker feat.初音ミク / This love will not be successful 07 らっぷびと / Like! Like! Like! feat,ro rmt.桃井はるこ (PandaBoY Remix)(アルバム限定リミックス) 08 八王子P / エレクトリック?ラブ feat.初音ミク 09 kanon × kanon / 恋の道程 (madmaid 17’s DT Bassline remix) アニメ『30歳の保健体育』主題歌のリミックス 10 桃井はるこ / かがやきサイリューム -RAM RIDER in MOGRA REMIX- 11 Lia / My Soul, Your Beats! (Rasmus Faber Remix) アニメ『Angel Beats!』主題歌のリミックス 12 芳川よしの feat.カリソ / Entertainer2010 13 RENDZ / White Out(アルバム限定オリジナル曲) 14 fu_mou / Abyssal Drop(アルバム限定オリジナル曲) 15 Digitalism / Pogo (Shinichi Osawa Remix) 16 mononofrog_4sk / soda float 17 Danny Byrd feat.
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2013年4月4日木曜日

本日稼動の「beatmania IIDX 20 tricoro」ファーストステップガイドを掲載。トップランカー,TANMEN氏も

。もし難度の壁にぶつかってしまったときは,再びSTEP UPモードに戻り,更なるスキルアップを目指そう。 STEP UPに限らず,ゲーム開始時に選べるチュートリアルでも,基本のゲームルールを学べる ゲームをより遊びやすくする新システムを徹底解説  システムに改良が加えられ,プレイヤーのレベルに合わせた豊富なオプションが選べるようになった「tricoro」。オプション画面も「ビギナーオプション」と「通常オプション」「詳細オプション」の3種類に分けて表示されるようになり,より使いやすくなっている。  なおオプションは,選曲画面で[start]ボタンを押すことで呼び出せる。まずビギナーオプションが開くので,そこでさらに[effect]ボタンを押せば,ドラクエ10 RMT,通常オプションへ切り替えられる。  オプションには,本作を遊ぶうえで便利な機能が豊富に用意されている。以下に本作での変更点を中心に解説していくので,シリーズファンはぜひ活用してほしい。 ■ビギナーオプション,通常オプションの違い  ビギナーオプションは,主に初心者に向けた作りになっていて,必要最低限の設定がシンプルにまとまっている。ゲームを始めて間もないというなら,ミスをしてもグルーブゲージが減りにくくなるEASYオプションを付けておくと心強い。 ビギナーオプション選択画面。左から,グルーブゲージの減少が緩やかになる「EASY」,FF14 RMT,鍵盤のレーン数を2つ減らす「5KEYS」,ターンテーブルを自動で演奏してくれる「AUTO SCRATCH」,チャージノート,バックスピンスクラッチが先頭の音符のみになる「LEGACY NOTE」  通常オプションには,従来どおりの項目が並んでいる。今まで遊んでいたプレイヤーはこちらをメインに使うといいだろう。前作からの変更点としては,「HI-SPEED」※に関する設定項目がなくなったこと。HI-SPEEDの設定は,楽曲選択後に調整する形になった(後述)。 ※HI-SPEED……譜面の縦間隔を調整し,ノーツの落下速度を変更する設定項目。あくまでレーン上での設定であるため,打鍵するタイミング自体は変わらない。主にノーツの密度が濃い楽曲において,視認性を向上させるために使用される。 従来どおりの通常オプション画面。HI-SPEED設定がなくなったほか,譜面の表示エリア(SUDDEN+など)を設定するボタンが[7番](一番右下の白鍵盤)に変更されている。なお後述の詳細オプションへの移行もここからおこなう
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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第153回「積みゲイ消化週間」 _2

。作り手は最高のものを作るのが仕事で,売り手は作ったものをより多く売ることが仕事。実際はほかにもいろいろと専門的に分かれてはいるだろうけど,誰がそのプロジェクトの主役であるかとかは関係なく,皆がチームの一員なのね。だからこそ,アクシデントが起こったときは,お互いの成果に影響を与えてしまう,と,ドラゴンクエスト10 RMT。  それだけに,自分の持ち場で起こったのではないアクシデントを,チームの一員としてどうカバーするか。専門外だから知らないよっていうんじゃなく,自分に何ができるのかを考える。そうやってなるべくお客さんの心を折らないように,または心が折れたお客さんをケアできるようにしていかなきゃ,と思った次第ですよ。  超きれいごとだってのは,分かってはいるんだけど,それでもね。  さて,続きまして「Rage」(/)。私,昔からガンシューティングの類が苦手なのよ。とくにTPSやFPS。なぜなら,酔うから!  きっと私は三半規管が弱いんでしょうね。どうも揺れとか3Dが身体的に苦手なのね。バス酔いがひどくて,こんなに頻繁かつ長時間バスに乗らなきゃいけないのであれば,いっそプロレスを辞めてしまおうかと思ったことすらあるほど。あの頃「自分には向いてない」とどれだけ悩んだことか……。  ただ,人間とは大したもんで,困難があってもそれを克服する力があるのね。最近ではバス酔い,だいぶしなくなってきて……厳密には慣れてきて,近年の最先端の研究の成果として「酔いを感じる前に寝る」ことが可能になったの。この革新的な技術の開発によって,バス移動が以前ほどイヤなものではなくなったわ。  それからというもの,周りから「明るくなったね」って言われるようになったし,お金回りも良くなって今では紙幣で埋まった浴槽の風呂に入るようになったし,道を歩けば話しかけられて「あなたのために祈っていいですか?」って懇願されるし,人生が楽しくて仕方がないわ。それもこれも全て,ブ●ワーカーのおかげ! 私の宝物ですね。  なので,バスを克服した今なら,こんな私でもTPSやFPSがイケるんじゃないか,と。そう思い,まだ繋ぎ直してないけどXbox 360の話題作「」を買ってみたりしているわけですよ。で,とりあえず勢いを付けるために,柧━播ぅ啷伐绁Δ菤荬摔胜盲孔髌筏我护模琑ageをプレイしてみたわけ。  ただね,闫鳏蚴工盲茟椁Εⅴ伐绁螗播ぅ嗳悚碎vする私の中の時計は,ニンテンドウ64の「ゴールデンアイ
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2013年4月2日火曜日

“美しき島”台湾での冒険が今始まる。「大航海時代 Online 〜El Oriente〜」,Chapter2「Ilha Formosa」を

 コーエーがサービス中のMMORPG「大航海時代 Online」( / )にて,本日(4月27日)アップデートが実施された。

新ペット ヤマムスメ


 これは昨年(2009年)12月に発売された拡張パック「El Oriente」( / )の“Chapter2”にあたるもの。「Ilha Formosa(イラ フォルモサ=美しき島)」と題された今回のアップデートでは,タイトルどおりの“美しき島”「台湾」地域が登場するほか,Chapter1で導入された要素のさらなる拡張や,アイテムをコレクションできる新機能「メモリアルアルバム」などが実装されている。


も昨日よりスタートしている。105円(税込)/30日間の利用料金はかかるものの,大事なアカウントを守ることができるので,本作のプレイヤーはぜひ利用を検討してみよう。


 そのほか詳細については以下のリリースを参照のこと。甲板戦がスピーディになったり,ドラクエ10 RMT,特殊造船の強化回数が増加したりなど,気になるアップデート項目も多数用意されている。さっそくログインして「台湾」を冒険してほしい,DQ10 RMT


『大航海時代 Online ?El Oriente?』
Chapter2「Ilha Formosa」大規模アップデート概要

■美しき島「台湾」地域の登場!
台湾の新しい街が登場し、独特な衣装や交易品をはじめ、料理や装備品のレシピなども追加します。また、台湾の英雄「鄭成功(ていせいこう)」にまつわるクエストや台湾島の珍しい生物を発見するクエストなどを多数追加します。さらに様々な用途に改良された枼ⅴ弗ⅳ未陇郡说菆訾筏蓼埂?br>
■「El Oriente」Chapter1 で導入された要素のさらなる拡張!
南蛮貿易が台湾にも広がり、ジパングとの間でも交易できるようになります。台湾では新遺跡ダンジョン“紅毛城”(こうもうじょう)が発見され、ジパングでは素晴らしいお宝が眠る“安土城”(あづちじょう)深階層を追加します。また甲板戦がスピーディになり、海賊NPC と対決できるようになります。さらに、陸上戦における新しい奥義が登場するほか、戦闘テクニックの“パワー”系ダメージが強力になります。ほかにも、特殊造船の強化回数を増加するアップデートを行います。

■思い出を残す新機能!“メモリアルアルバム”
アイテムを獲得した際に、収集テーマ毎に記録されるコレクション機能を追加します。記録したアイテムや収集テーマは記念アルバムのように綴られるほか、他のプレイヤーとメモリアルアルバムを見せ合うこともできます。新たな思い出づくりをお楽しみください。

そのほかにも、アパルタメント?ドック?プライベートファームの機能拡張や、酒場娘からのプレゼント機能追加など、『大航海時代Online』を、よりプレイしやすく、より楽しめるように、既存要素の様々なアップデートを行います。

■大切なアカウントを守る!“ワンタイムパスワード”導入
『GAMECITY ワンタイムパスワード』(105 円/ 30 日間[税込])を本日よりスタートいたします。ワンタイムパスワードは、高いセキュリティを求められるネットサービスにおいて、ワンタイム(1回限りの使い捨て)パスワードにより認証(ログイン)時の安全性を高めます。万一、市民ID とパスワードが第三者に知られてしまったり、ワンタイムパスワード自体が漏えいしたとしても、不正なログインなどの脅威から皆さまの大切なアカウントを守る仕組みとなっています。

※株式会社コーエーテクモゲームスへの社名変更により、各タイトルの規約などで社名の読み替えが必要となります。くわしくは当社公式サイトをご覧ください。
※各種仕様詳細、実施日時、内容については、変更される場合がございます。最新情報は下記公式サイトをご参照ください。

特設サイト

『GAMECITY ワンタイムパスワード』サービスページ

『大航海時代 Online』公式サイト

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[EVO2012]創始者Joey “Mr. Wizard” Cuellar氏に聞く,格闘ゲームシーンのこれまでとこれから。日本人選

 2012年7月6日から8日までの3日間にわたって行われ,世界中から延べ6000人を越える格闘ゲームプレイヤー達がアメリカ?ラスベガスに集結した対戦格闘ゲームイベント(以下,EVO2012)。日本人選手の活躍に一喜一憂し,徹夜で観戦して目に隈を作ったという人も少なくないのではなかろうか。

 本稿では,そのEVO2012の締めくくりとして,EVOの創始者であるJoey Cuellar氏へのインタビューをお届けする。世界最大規模のトーナメントにまで成長したEVOが,どのようにして始まり,そして如何にしてこれほどのブランド力を築いたのか。来年こそは参加しようかな……と考えている選手予備軍から,観戦で寝不足になった動画勢の読者まで,ぜひご一読いただきたい。
 またインタビュー後には,今回の日本人選手の活躍をあらためて振り返り,EVO2012についての総括を行っているので,こちらもぜひ読み進めてもらえれば幸いだ。それではまず,“Mr. Wizard”こと,EVO創始者Joey Cuellar氏のインタビューから始めていこう。

EVO Championship Series オーガナイザー,Joey Cuellar氏



EVO創始者,Joey “Mr. Wizard” Cuellar氏インタビュー


■EVOの誕生と広がり


4Gamer:
 本日はお時間をいただき,ありがとうございます。さっそくですが,まずEvolution(以下,EVO)を始めたきっかけから伺わせてください。現在は,まさに世界最大規模といって過言ではないEVOですが,スタートは1995年頃とお聞しています。

Joey Cuellar氏(以下,Joey氏):
 そう。丁度インターネットが普及し始めた頃だね。あの頃は現在のようなオンライン対戦環境はもちろんなかったし,またプレイヤー達の間で”本当は誰が一番強いのか”というのがハッキリしない時代だった。だから「最強」を決める大会を開こうと思ったんだ。

4Gamer:
 現在のEVOはコンシューマ版がベースの大会ですよね。日本での格闘ゲーム大会といえば,1990年代から今に至るまで,アーケードがメインストリームになっていて,その違いが面白いと感じます。

Joey氏:
 アメリカでも,もともとはアーケードが盛況だったし,EVOのスタート当時はアーケードベースの大会だったんだ。でも(アーケードの数が)どんどん減ってきて。EVOは2003年からコンシューマ版に移行して,現在の形になったんだ。

4Gamer:
 ちなみに,そのときのゲームタイトルは?

Joey氏:
 「MARVEL VS. CAPCOM 2」のドリームキャスト版かな。ほかにも「スーパーストリートファイターII X」 「CAPCOM VS. SNK 2」なんかが,主要なタイトルだったと思う。

4Gamer:
 なるほど。EVOはそこから年々規模が拡大し,現在の形になりましたが,その成功の理由はなんだと思いますか。

Joey氏:
 もっとも重要なのは,「プレイヤーが参加したくなるようなゲームタイトルを種目に選んでいる」ということかな。EVOがここまでのイベントになったのは,我々の考えた種目やレギュレーションが,プレイヤー達に受け入れられた結果だと思うね。

4Gamer:
 そのレギュレーション——トーナメントルールについてですが,EVOを始めとした海外の大会では,ダブルエリミネーション方式が採用されています。ここが日本の大会とは大きく違う点だと思うのですが,なぜこのルールを採用したのでしょうか。

※ダブルエリミネーション方式……プレイヤーが2つのライフを持ち,1度までの敗北なら,優勝のチャンスが残される,というトーナメントルール。負けてライフを1失ったプレイヤーは,LOOSER'Sブラケットと呼ばれる1敗同士の敗者復活トーナメントに移り,その中で勝ち残りを競うことになる。決勝戦(グランドファイナル)は無敗で勝ち抜いたWINNER'Sブラケット勝者と,1敗のLOOSER'Sブラケット勝者で争われるが,WINNER'S勝者はライフを2残しているため,LOOSER'S勝者が優勝するには,WINNER'S勝者に2度土を付けなければならない。1度の負けが許容されるため,いわゆる“事故“が減るものの,試合数が増えるため,トーナメント全体が長時間になるデメリットもある,rmt

Joey氏:
 ダブルエリミネーションの方が,プレイヤーの実力が正しく反映されるので,「最強」のプレイヤーを決める大会に相応しいだろう? とくにTOP3まで決めるのに,シングルエリミネーションは向かないからね。
 でもダブルエリミネーションは,我々が発明したわけじゃない。アメリカでは元々ダブルエリミネーションが一般的だったんだ。だから,EVOのレギュレーションとしてそれを採用したのは,自然な流れだと思うよ。


4Gamer:
 ああ,そうなんですね。しかし日本では,実は個人戦よりも3on3や5on5などの団体戦のほうが人気が高い傾向にあります。しかし海外では少ない。なぜでしょうか。

Joey氏:
 アメリカでも団体戦はあるよ。でもそれは,国ごとや,あるいは地域ごとの対抗戦であることがほとんどだ。こちらのプレイヤーは,仲間と協力して戦うよりも「個人の力を試したい」とか「自分が行ってきた努力に対しての正当な評価を受けたい」というモチベーションが大きいみたいだね。団体戦だと,自分と関係ないところで勝敗が決定してしまうこともあるだろう?
 
4Gamer:
 確かに。でも日本のプレイヤー達は,チームメンバーに迷惑を掛けたり,逆に助けられたりといった部分に,ドラマを感じるようです。

Joey氏:
 その考え方は分かるよ。だけどアメリカの場合,例えば強い人と弱い人がチームを組んで優勝したとしたら,強い側のプレイヤーが「俺のおかげで勝てたんだ」となってしまう。団体戦であることが,マイナスに働いてしまうことの方が多い気がする。実際に,今回のEVO2012のはペアプレイ形式だけど,コミュニティからは賛否両論出ているしね。

4Gamer:
 そこは国民性の違いもあるのかもしれませんね。ちなみに日本では,EVOに参加したウメハラ選手がこのルールを広めたので,EVOの独自ルールと思っている人も多いようです。

Joey氏:
 それは光栄だね。今度から「日本にダブルエリミネーションを広めたのはEVOだ」と言うようにするよ(笑)。

インタビューは,EVO2012の会場となったリゾートホテル「シーザーズパレス」のスイートルームにて行われた。部屋の窓からは,ラスベガスの街が一望できる


■海外シーンにおけるEVOの役割


4Gamer:
 ではここからは,アメリカでの格闘ゲームシーンについてお聞きしたいと思います。日本で誕生して世界に広まった格闘ゲームですが,現在のシーンを牽引しているのは,どちらかといえば海外という印象があります。それはEVOの存在が大きいのではないかと思うのですが,実際のところどうなのでしょうか。

Joey氏:
 EVOの存在もそうだけど,インターネットの普及がまず大きいと思うね。まだインターネットが普及していない頃のアメリカは,格闘ゲームの対戦レベルでいうと,決して高くはなかったんだよ。

4Gamer:
 1990年代のお話ですね。

Joey氏:
 その頃のアメリカのプレイヤー達は,だから本場である日本に行きたがったよ。日本人の技術を目に焼き付けて,それを自国に持ち帰って仲間に伝えるということが良く行われていた。

4Gamer:
 日本に根強いアーケード文化が,その技術の差を生んでいたと。

Joey氏:
 そう。でもインターネットの普及した今は,そんな情報格差はほとんどなくなった。誰もが最新の技術を見て,そこから学んでいけるようになった。それによって,アメリカ全体の対戦格闘ゲーム熱が高まったのが,まずあると思う。


4Gamer:
 なるほど。でも今回実際に目にしてみて,EVOというのは参加型のイベントなんだ,という側面を強く感じたんです。トッププレイヤーだけでなく,格闘ゲームを共通言語にして,さまざまなプレイヤー達が集まっている。まるで大規模なOFF会のようです。

Joey氏:
 ラスベガス観光のついでに記念参加するプレイヤーも,最近は増えているみたいだね。夏休みに開催しているから,誰もが参加しやすいんだと思うよ。

4Gamer:
 日本の大会にはないスタイルなので,驚きました。

Joey氏:
 メーカーが開く大会と違って,EVOはプレイヤー達が自分達の手で作ってきた大会だからね。ボランティアから始まったイベントだけど,おかげでコミュニティは大きくなった。そしてEVOというイベントは,今や格闘ゲームトーナメントの枠を超え,ひとつのブランドになりつつあるんだ。

4Gamer:
 それに——恐らくこれはアメリカでも一緒ではないかと思うのですが——日本では自分でゲームをプレイするのではなく,EVOなどの大会を「見て楽しむ」層も増えているようです。

Joey氏:
 そういった人達は,アメリカ,日本に限らず世界中で増えていると思うよ。アメリカでは「Viewing Party」といって,20?40人が集まって週末のゲームイベントを観戦するという催しが増えてきてるんだ。

柧?秋葉原で開催された「EVO2012 Public Viewing in Japan」の様子
4Gamer:
 ああ,今回のEVO2012を日本から観戦()している人達も,今まさにそんな感じだと思います(笑)。

Joey氏:
 例えばEVO2011のDAIGO(ウメハラ選手)vs.Poonkgo戦なんか,ヨーロッパでは朝の4:00頃だったけど,非常に多くの人が観戦していたというデータがある。そうしてゲームに関心を持つ人が増えることは喜ばしいし,それで週末を楽しみにして生活する人がいるなら,とても素晴らしいと思うね。

4Gamer:
 なるほど。では少し話が戻るのですが,先ほど情報格差がなくなったというお話がありました。そうは言っても日本人選手の活躍は,今もかなり目立っていますよね。今年(2012年)はとくにだと思いますが,昨年のEVO2011と比べても,EVOに参加する日本人は飛躍的に増えています。この現状をどう思われますか。

Joey氏:
 日本からはもちろん,今年は世界45か国からプレイヤーが参加しているんだ。世界中から参加者が集まるからこそ,EVOで優勝することに価値が生まれる。本気で優勝を狙わなくちゃってね。それは日本の選手にとっても同じだし,当然の結果だと思うね。

4Gamer:
 おっしゃる通りだと思います。でも実のところ,アメリカのプレイヤー達は怒ってたりしませんか,FF11 RMT? 日本人参加者達が賞金をごっそり持って帰るので。

Joey氏:
 なるほどね(笑)。いや正直なところ,アメリカのプレイヤー達は,現状を悔しく感じていると思うよ。ただ優等生な回答かもしれないけど,その悔しさは次の努力につながるものだよね。事実,アメリカのプレイヤー達の実力は,どんどん向上してきている。もう日本とアメリカのレベルには,ほとんど差がなくなってきていると言っていいんじゃないかな。

4Gamer:
 では,来年もっと多くの日本人参加者が来ても問題ないと?

Joey氏:
 もちろん。望むところだよ。

4Gamer:
 分かりました(笑)。EVO2013にも期待したいと思います。本日はありがとうございました。
 


日本人選手の活躍から見る,これからのトーナメントシーン


 ……と,インタビューでは日本人選手の活躍を前提に,ちょっと強気の賳枻颏筏皮撙郡韦坤瑢g際のところ,EVO2012での日本人選手の戦績はどうだったのだろうか。決勝トーナメントの結果は,すでにお伝えしているが(),入賞までを含めたリザルトをここで振り返ってみよう。

■「ソウルキャリバーV」/参加者数:約400名



    かまあげ選手とCrna Ruka選手

    ■「ストリートファイター X 鉄拳」(※ベスト8まで)/参加者数:約440ペア



      ふ?ど選手とときど選手


      ■「THE KING OF FIGHTERS XIII CLIMAX」/参加者数:約1060名



        マゴ選手(左手前)とときど選手(右手奥)


        ■「ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3」/参加者数:約1240名



          EVO2012で最高の盛り上がりを見せた「ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3」

          ■「スーパーストリートファイターIV アーケードエディション Ver.2012」/参加者数:約1510名



            ウメハラ選手


             結果として優勝を果たしたのは(以下,SCV)のデコポン選手だけだったとはいえ,ベスト32まで広げてみると,SCVと,(以下,スパIV AE)では多数の日本人選手が上位へ食い込んでいることが分かる。とくにスパIV AEは参加者1500人超という大規模なトーナメントであり,優勝こそ逃したものの日本の持つ平均レベルは現在も高いと言ってよいのではないだろうか。

             しかしながら,多くの日本人選手が決勝トーナメントにまで残った昨年と比べると,少々残念な結果であることは確かだろう。その理由をあえて考えてみるならば,その一つには,格闘ゲームのメインストリームが,アーケードからコンシューマ版へと移り変わってきたことの影響が挙げられるだろう。
             
            国別で見るなら,今年は韓国の年だったと言ってもいいかもしれない。スパIV AEとストクロではInfiltration選手が,KOF XIIIでは優勝のMadKOF選手を始め多数の選手が上位に入賞,SCVでもKura選手が7位入賞と,参加した人数は少ないもののそれぞれの部門で高い成績を収めている
             日本という地域が,世界に対して優位だった理由を考えてみよう。格闘ゲームにおける地域差とは,つまるところ知識と環境の差だ。
             知識という面においては,先のインタビューでJoey氏が言ったように,またで,ウメハラ選手とときど選手が語ったように,日米における情報格差はなくなりつつある。スパIV AEのように,リリースから月日が経ったタイトルであれば,それはなおさらだろう。
             環境——コミュニティの面でも,日本にとっては逆風といえる状況だ。アーケード文化という,国内において濃密なコミュニティは,拠点となる店舗を失いつつあることで陰りを見せ,日本のコミュニティが弱体化する一方で,逆にもともとコンシューマ版をメインに格闘ゲームをプレイしてきた海外は,インターネットを介して強固なコミュニティを構築している。

             こうして知識と環境の両面において,地域差が埋まりつつある現状を鑑みれば,SCVにおける日本人選手達の活躍は,あるいは日本におけるコンシューマ版をベースとした新しいコミュニティ形成の成功例といえるかもしれない。またアメリカのコミュニティが非常に強いで9位入賞をはたした超選手まめスパイダー選手の活躍は,とくに目覚ましいものといって良いだろう。

             また個人という意味では,今回はTeam Mad Catzのときど選手,そしてRazerのふ?ど選手の活躍が目立っている。
             ときど選手はSCV:13位,ストクロ:3位,KOF XIII:9位,ふ?ど選手はSCV:13位,ストクロ:3位,スパIV AE:9位,そしてサイドトーナメントのでは優勝と,両選手ともに複数のタイトルにわたって素晴らしい成績を残している。
             これはプロゲーマーという職業のあり方に,ひとつの回答をもたらしているといって過言ではないだろう。注目すべきは彼らの「切り替えの速さ」だ。EVOでは幾つものトーナメントが並行して行われるため,ときには複数タイトルの試合が同時進行になることも珍しくない。その過酷な条件の中で出されたこの結果は,賞賛されてしかるべきだろう。

            開幕初日,初戦に臨むときど選手

             ところで,本年の決勝トーナメントの試合では,各タイトルの各選手にコンボミスが目立っており,ステージ上の配信台になんらかの遅延(ラグ)があったのではないかという意見も聞かれた。この点についてをEVOの常連であるウメハラ選手に聞いてみたところ,少なくともスパIV AEについては「とくに感じなかった」とのこと。確かに優勝したInfiltration選手の切り返し精度をみれば,遅延を言い訳にすることはできないだろう。
             ただしタイトルによっては,決勝と予選で環境が違うことはありえるとのことなので,今後EVOなど海外のトーナメントに向けて調整する選手は,プレイ環境の差異についてもある程度慣れておいたほうが良いかもしれない。

            ※一般的に誤解されている感があるので補足するが,格闘ゲームにおける遅延はただ少なければ良いというものではない。もちろん少ない方が快適ではあるが,一番困るのは,環境によって遅延の具合がバラバラなことなのだ。事実,遅延に気を使って構築したコンシューマ環境とアーケードでは,コンシューマ環境の方が遅延が少ない。そのためアーケードに慣れたプレイヤーは実力を発揮できないこともある。遅延はコンボの入力タイミングに如実に影響するので,それが台によって異なれば,選手にとってはかなりやっかいだ。

            環境によって変わる遅延の問題。アーケードという統一されたプレイ環境に馴染んだ日本人選手にとっては,これも不利な要素といえるかもしれない


            EVO2012から,EVO2013へ向けて


            招待を受け,EVOに参加した市川 脩さん()。残念ながら試合はすぐに負けてしまったそうだが,会場では実に楽しそうだった
             Joey氏へのインタビューからも分かるとおり,あくまでも「プレイヤーに近いトーナメント」であり続け,年々規模の拡大を続けてきたEvolution。1500人強が参加するダブルエリミネーショントーナメントなど,日本では考えられない規模の大会だが,だからこそこうして世界中からプレイヤー達が集まり,その価値=ブランド力が生まれてきたのだろう。SCVのデコポン選手のように,ヒーローになれるチャンスは誰にでも開かれている。筆者も来年はぜひ出場してみたいものである。

             また読者の大多数を占めるだろう「観戦して楽しむ」という観客にとっても,EVOは最高のエンターテイメントとなりえるだろう。もちろんネット越しに応援するのも十分に楽しいものだが,ここはあえて現地まで行って応援するスタイルを推奨したい。おおよそ国内のゲーム大会では味わえないだろう興奮と一体感を感じられるはずだ。格闘ゲームが好きでさえあれば,選手でなくとも十分に楽しめるだけのポテンシャルが,EVOには備わっている。
             願わくば,どこかの旅行会社が,来年はEVO参戦/観戦ツアーを組んでくれないものかと希望しつつ,今年のEVO2012のまとめを締めくくりたい。


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